NPO法人環瀬戸内自然免疫ネットワーク

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ひげ博士のおはなし

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ひげ博士のおはなし
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第47回 Treg・Mregの話

(2019年6月 No.47より)

皆さん、ひげ博士じゃ。以前皆さんに、制御性T細胞(Treg)の話をしたことがあるのを覚えていらっしゃるかな(No32)。Tregは自己免疫疾患などの過剰な炎症を抑制するには欠かせない抗炎症作用を持つヘルパーT細胞の一種じゃが、臓器移植にも重要な働きをするのじゃ。臓器移植では獲得免疫の働きを抑えるために、免疫抑制剤を飲んで臓器を排除しないようにするのじゃが、中には抑えきれずにだめになってしまうこともある。ところが、Tregを誘導するマクロファージ(Mreg)をうまく使うと臓器移植の効率を高めることができる可能性が見えてきたのじゃ。
末梢血単球をMCSF(マクロファージコロニー刺激因子)と抗CD16抗体と数日間培養すると、貪食作用が高いM2タイプのマクロファージが誘導されるそうじゃ。このマクロファージは未分化のT細胞と触れさせて培養すると、Fox3陽性で、IL-10を産生したり、樹状細胞で刺激したT細胞の増殖を抑制したりするいわゆるTregに分化するのじゃ。そこで、このマクロファージをMregと呼んでいるのじゃ。腎臓移植の前に患者さんにMregを投与する試験も実施していて、効果を評価しているとのことじゃ。将来は臓器移植前にはMregでTregを誘導する治療法が普及するかもしれんのう。

ひげ博士

*: “TIGIT+ iTregs elicited by human regulatory macrophages control T cell immunity,” Nat Commun. 9: 2858 (2018), doi: 10.1038/s41467-018-05167-8.

出典:特定非営利活動法人環瀬戸内自然免疫ネットワーク発行ニュースレター

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