NPO法人自然免疫ネットワーク

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ひげ博士のおはなし

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ひげ博士のおはなし
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第48回 野菜の話

(2019年9月 No.48より)

皆さん、ひげ博士じゃ。生活習慣病に野菜摂取不足が関連することが1977年に発表されたマクガバンレポートで指摘されて以来、米国では野菜摂取が増加したが、なんと、日本人の野菜不足は年々増加しておるのじゃ。うーむ。皆に野菜摂取の重要性を知っておく必要があるのう。それでは、野菜に含まれている食物繊維の働きの中で、腸粘膜の保護作用を紹介しよう。昨今話題のリーキーガットになりにくいカダラを作れるのじゃ。

リーキーガットは未消化の食べ物、カンジダ菌、食品添加物や農薬、長期的抗生物質、過剰なアルコール、寄生虫感染などが原因で、腸管粘膜の健常性が破綻し、細菌やタンパク質等が血液内に漏れ出ることで起こるとされている(wikipediaより)。この状態が糖尿病や動脈硬化症、自己免疫疾患の発症と関連すると考えられておる。そこで、その予防は重要な課題とされておるのじゃ。Desaiらはマウスを使って食物繊維と腸内細菌叢と腸粘層を解析して、食物繊維が少ない食事では腸粘液層が薄くなり病原菌が侵入しやすいこと、多い食事をだと厚くなり、病原性細菌が侵入しにくいことを明らかにしたのじゃ*。食物繊維の多い野菜はリーキーガットを防ぐ役割もあるから、皆も野菜をちゃんと食べないといかんぞ~。

ひげ博士

*: “A Dietary Fiber-Deprived Gut Microbiota Degrades the Colonic Mucus Barrier and Enhances Pathogen Susceptibility” Cell 167: 1339-1353 (2016).

出典:特定非営利活動法人環瀬戸内自然免疫ネットワーク発行ニュースレター

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